やりたい職種がわからない時の選択の仕方とは

今日の相談は「やったら何でも出来そうな気がするので職種が選べない」

という就職活動中の女子学生Aさんからです。

 

「営業職で3社内定もらったんですけど全部辞退しました」

彼女は少し自慢げに、でも自虐的に少し笑いながら話はじめました。

 

「周りに営業職が向いていると言われて受けたけど

企業の人と話していくうちになんか違うと思い始めて。

外向的な自分を演じれるから営業職で内定出たけど辞退しました。

飛込み営業じゃ多分無理、と思って。

今は事務職で探しているけど、将来の事を考えると営業の方がつぶしがきくだろうし・・・

 

だからといってやりたいこともないんです。

なんでもやったらある程度は出来ると思うので職種選べないんですよね。

私、何が向いてるんですかね。」

 

 実は彼女は繊細で敏感、と同時に刺激を求めるHSP/HSS

 

彼女の話を聞いて、皆さんどう思いましたか?

「めんどくさいな」「仕事はそんな甘くないぞ」と思ったんじゃないでしょうか。

HSPはそこに優先順位をつけて選択できる方が多いのですが

HSPは選べない程、本気で悩みます。そして決断することも恐怖です。

失敗や他の可能性を捨ててしまうことになるから。

 

 

Aさんにいくつか聞いてみました。

 「年功序列や体育会系苦手だよね?

仕事(アルバイト)を覚えるのは最初遅いけど、

1から10覚えたら人より理解が深いから仕事が出来る人になる、

だからやったらある程度はできるようになると思っているし

やってみないとわからないと思っているんじゃないかなー」と。

 

すると「そうそうそう!そうなんですよ~!」と頷いてました。

 

そんな彼女には何が向いてるのか。

 

 

その答えは

 

 「向いている」かは働いてみてからじゃないとわからない。

 

「向いてるか向いてないか」を気にするより、

「何がしたいか」を大事にしてほしいのですが 

やりたいことがなければやってみたい事でまず飛び込んでみる。

そしてHSPの場合、「自分に合っている環境」を選ぶこと。

 

あと、定年までいようとして選ぶと息苦しくなるから、

まずは社会人として基礎を身につける事、

入ってみないと分からないし

入ってからまた考えればいい、

先の事を考えすぎないように

 

と伝えました。

 

 

私もHSP/HSSなので、彼女と似たような考えで就職活動をしていました。

営業ならつぶしがきくし、年収も上がる。

事務職は転勤ないし、でも年収があがらない、でも自分にあっている。

理想の自分と現実の自分どちらをとるのか。

「やったら出来なくはない、どんなプロも最初は素人」と根拠ない自信で選択をこじらせ

最終的に選んだのはやりたいことでもなく、向いてる事でもなく、

年収を考慮し、業界を横断して転職できるはず、という条件で選んだ

「飛込み営業」でした。

 

しかし、環境に恵まれず2か月持たず初めての会社を退職。(そりぁ当然ですよね)

 

 

彼女の場合、これから社会人経験を積み上げて行くわけですが

HSPは安心できる状態があって初めて、「やりたいこと」に進めるので、

やりたいことがないというAさんの場合は、

安心出来そうな環境に出会う確率を上げるために

NGなものを明確にして(例:年功序列、男尊女卑が強い社風、飛込み営業etc

選択の範囲を絞り(例:風通しの良い会社、会社が若い、外資系etc

自分の心地よいスタイル(例:一人でコツコツ、裁量があるetc

を選ぶが重要になっていきます。

 

入社後に尊敬できる上司や気の合う同僚がいると

さらに安心して仕事に取り組めるので、

成果を出すようになります。

その為には安心できる環境が必要で、それが整っていると

ある意味「なんでもできる」のです、営業職でも事務職でも何でも。

(やりがいについてはまた別の時にお話しします)

 

 

Aさんと一緒にじっくりと、価値観を洗い出し、整理していくと

選択の基準が整理され、不安が自信に変わり、最後にはすっきりした表情で

カウンセリングルームを後にしました。

 

自分に合う会社は必ずあります。

諦めず納得するまで就職活動続けてくださいね。

 

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